William’s blog

ここでは、休学中の自分がブラジル×日本のいわゆる「ハーフ」の大学生として、日常で起きた不思議な出来事、日頃感じる社会への違和感、疑問などを投げかける場として活動しています。時々英語でも。

《「日本人」とは》 1ー「ハーフ」と呼ばれる人びとー 前編

こんにちは。

William です。

皆さんいかがお過ごしですか。

 

初めてのブログから1ヶ月以上経ってしまいました。

あれからアルバイトやらインターンやら、新しい環境に慣れるので忙しくしていました。

やっと少し落ち着いてきたので、ブログ再スタートです!

 

今回のシリーズは、前回いったように、もう少し詳細な自己紹介&生い立ち紹介、そして今まで感じてきた社会への疑問を書いていこうと思います。

 

構成としては、

Ⅰ《「日本人」とは》1「ハーフ」と呼ばれる人びと 前編

              「ハーフ」と呼ばれる人びと 後編

Ⅱ《「日本人」とは》2 多民族国家「ニホン」

Ⅲ《「日本人」とは》3 「日本人」の再考

 

 

今回は内容的にとても長くなる予定で、複数回に分けて論じて行こうと思います。予めご了承ください。

 

そういえば、ブログのテーマを明確に設定していませんでした。一応、このブログは日伯(日本×ブラジル)ハーフの大学生が日頃感じる疑問や気付きを投げかける場所として使用するつもりです。

 

今回ブログを読み終えた頃にはおそらくテーマは必然的に見えてくるでしょう。

 

今日は、「ハーフ」と呼ばれる人びとについて論じていこうと思います。

 

まず、一般にイメージされる「ハーフ」を紹介した後、自分の生い立ちを述べようと思います。イメージと現実(あくまで自分の場合)のギャップをお楽しみください。

 

 

 

 《「日本人」とは》1ー「ハーフ」と呼ばれる人びとー 前編

 

 

 

突然ですが皆さん、「ハーフ」と呼ばれる人たちにどんなイメージをお持ちでしょうか?

 

ハーフタレントのような「華やか」、「バイリンガル」、「高身長」、「美人」、「カッコイイ」などの肯定的なイメージ??

 

はたまた、「日本人とは違う」、「ガイジン?」、「日本語喋れるの!?」などのちょっと異質なものとしてのイメージ??

 

皆さんが「ハーフ」と呼ばれる人たちに対してどんなイメージを持っているかわかりませんが、マスメディア(主にテレビや雑誌)に映る「ハーフ」はおそらく前者のような肯定的なイメージが先行するのではないでしょうか。

 

ちょっと想像してみてください。皆さんが日頃見ているテレビに映る「ハーフ」はかなり肯定的に写ってはいないでしょうか?ニュースキャスター、モデル、俳優などなど…。

 

確かにテレビに映る「ハーフ」タレントは、皆さん華やかな方々ばかりです。そのイメージに間違いはありません。

 

しかし、肯定的なイメージと一緒に異質なイメージも共存してはいないでしょうか。

 

「日本人離れした(綺麗な)顔立ち」

 

この言葉は主に肯定的な意味合いを込めて使われる場合が多いです。しかし、それと同時に異質なものとしての反応が出ている気がするのです。

 

「ハーフ」それぞれの帰属意識は各個人によって当然異なります。

 

容姿に関して固定的な日本人象が存在しているかのように、そして、その枠に当てはまらないと明確に線引きしてしまっているこの言葉は少々乱暴ではないでしょうか。

アイデンティティとイメージとのギャップについては後編で詳しく論じます。)

 

しかしながら、最近ではテレビで「ハーフ」芸人が活躍したり、「ハーフ」アスリートの活躍が報じられていたり、極端に華やかさを強調した「ハーフ」像だけではなく、メディアで語られる「ハーフ」も多様になりつつあるのではないでしょうか。

 

最近でいえば、プロテニスプレイヤーの大阪なおみさん。この方の快挙は本当にすばらしいものでしたね!

 

また、彼女をめぐる「議論」も大変な盛り上がりをみせています。皆さんもその「議論」について一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ここでは詳しく述べるつもりはありませんが、今回のシリーズを読んでいただければおのずと僕の考えもわかるのではないでしょうか。(もしまだ知らなければ、リンク先へどうぞ!)

 

また、学問のなかでも2010年代に入ってから多くの「ハーフ」研究なるものが出てきました。

 

歴史的背景のある個別の「ハーフ」(「JFC(日本×フィリピンのハーフ)」、「アメラジアン(アジア×アメリカのハーフ)」など)研究や、2つ以上のルーツを持つ人々を総じて「ハーフ」として研究対象とした混血についての研究(メディア表象のあり方や戦後史など扱った研究)などもあります。

(書籍化されたものについては文末にて紹介しています)

 

「ハーフ」研究は学問の分野では比較的新しい研究になるかと思いますが、日本の多様性を考えたり、今後の日本社会がどうあるべきかということを考える際の一つのきっかけとなっているのではないでしょうか。

 

これらのメディアの影響、また、研究の蓄積により少しつずつではありますが「ハーフ」への固定的なイメージは変わり始めています。

 

とは、言ってもまだまだイメージに偏りがある気がします。

 

「え、ガイジンじゃないの!?」というような人もいるでしょう。

 

彼・彼女らは果たして何者なのか…。僕は何者なのか…。

 

理想と現実に揺れる、悩まされる「ハーフ」をたくさん知っています。

 

しかし、僕は皆さんと同様、「ハーフ」のことを100%理解することはできません。当然のことです。友達や家族であっても完全に理解することはできません。

 

誰しも他人(ひと)を完全に理解できないと思います。

 

僕は当事者であり、他者である。

 

書く上ではこのことを決して忘れてはいけない。

 

固定化されたイメージを少しでも変えていき、そして、偏見や差別を減らしていきたい。

 

そう心から思い、自分のできる範囲でこの問題に取り組みたいと思っています。

 

これは、「ハーフ」に限らず日本に住む複数のルーツを持つ人びと、そして異なるルートで日本にやってきた人びと、社会の周縁に追いやられた人びとすべてに共通する問題だと考えています。

 

 

・自己紹介 

さて、

自己紹介に移ります。

 

と、いきたいところですが、、、

大変前置きが長くなってしまったので、今日はこれにて終わろうと思います!笑

 

僕の生い立ちについては次回『後編』で書きます。

お読みいただきありがとうございました。

 

またすぐに更新します!

 

 William

 

【「ハーフ」研究書籍紹介】

〈ハーフ〉とは誰か: 人種混淆・メディア表象・交渉実践

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人種神話を解体する3 「血」の政治学を越えて

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第5章↓

いろいろあるコミュニケーションの社会学

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「混血」と「日本人」 ―ハーフ・ダブル・ミックスの社会史―

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アメラジアンの子供たち ―知られざるマイノリティ問題 (集英社新書)

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